【2026更新】社会福祉法人に強い税理士の選び方5選「指導監査対策」も安心!

社会福祉法人の運営において、厚生労働省が推奨しているように専門特化した税理士のサポートが必要不可欠であることは言うまでもありません。

しかし、平成28年の会計基準改正以降、専門を掲げる事務所は増えたものの、本当の実力を見極めるのは非常に困難です。 事実、筆者が所属する税理士会でも「社会福祉法人は特殊すぎて苦手だ」という声をよく耳にします。

今回は、どのように社会福祉法人専門の税理士を見極めれば良いかを簡潔にご案内します。


社会福祉法人の税理士選びは「一般企業」とは全く別物

社会福祉法人の運営において、最も頭を悩ませるのが「特殊な会計基準」と「自治体による指導監査」ではないでしょうか。

「近くの税理士にお願いしたけれど、社会福祉法人の特殊な会計処理を理解してもらえない」 「指導監査で指摘を受けてから、今の体制に不安を感じるようになった。」など

そんなお悩みを持つ理事長様・事務局長様も少なくありません。実は、社会福祉法人の会計は極めて特殊であり、一般的な税理士では対応しきれないケースが多いのです。

先述のように筆者が所属している税理士会でも、社会福祉法人は苦手だという方は確かに多いです。

今回は、数多くの法人をサポートしてきた専門家の視点から、「本物の社会福祉法人専門税理士」を見極めるための5つのポイントを解説します。

ポイント1:社会福祉法人への「特化度」をホームページで確認

社会福祉法人は、透明化が進んでおりすべての法人で財務諸表開示システムにより事業内容や決算情報の公開が義務付けられています。

一方、税理士も税理士検索により名前や事務所が公開されていますが、取り扱い業務に関しては公開が強制されていません。したがって、事前に調べる時は、まず、ホームページなどで社会福祉法人の業務の記載のある税理士を候補にすることをお勧めします。

確認ポイントは、その事務所が「社会福祉法人」をどれだけ重要視しているかです。

「公益法人等も対応」は要注意:公益法人、NPO、学校法人などはすべて会計基準が異なります。「何でもできます」は「どれも中途半端」であるリスクがあります。

事業別の理解があるか:保育事業、介護事業、障害福祉事業では、それぞれ特有の収益構造や勘定科目があります。自法人の事業内容に精通しているかを確認しましょう。

【チェック】 ホームページの「サービス一覧」の筆頭に「社会福祉法人」が来ているか、社会福祉法人に関する専門のコラムがどのくらいあるかをチェックしてください。

社会福祉法人の皆さんが見て、参考になる情報が網羅されているかどうかが、一つの判断基準となります。

ポイント2:指導監査や行政対応の「実績」を深掘りする

社会福祉法人は非課税法人が多いため、税務申告以上に重要なのが「行政による指導監査」への対応です。

候補の税理士に、ぜひ以下の質問を投げかけてみてください。

「過去に何件の指導監査に立ち会いましたか?」

「法人監査、施設監査、保育や障害など立ち会い経験のある監査を教えて下さい。」

「監査で指摘されがちな項目や改善事例を教えて下さい。」

「社会福祉法人あるあるですが、ローカルルールと言われる自治体(所管庁)特有の判断基準について相談に乗れますか?」

スラスラと具体的な事例(「〇〇市区町村ではこういった指摘が多い」など)が出てくる税理士は、現場の生きた情報を持っていますので評価基準になります。

社会福祉法人の方は指導監査の経験があると思いますので、その税理士がその場しのぎで口を合わせているのか、たくさんの経験があり説得力のある話ができているのか判断できると思います。

ポイント3:内部統制・業務フローの改善提案ができるか

会計処理は後処理部隊ですが、経済的な取引を単に「ルールに従って記録するだけ」と考えている税理士では、法人の経営基盤は強くなりません。

社会福祉法人専門の税理士と契約する意義は、他の社会福祉法人がどのように問題を解決しているかの事例を知っていることです。

  • 現場の負担軽減(DX化): 「紙の証憑をどう電子化するか」「拠点ごとの入力をどう効率化するか」といったIT・DXの提案ができるか?
  • 本部機能の確立: 拠点が複数ある場合、本部でどのようにガバナンスを効かせるべきかのアドバイスができるか?
  • 法人内の資金の流れや積立など制度に適合した方法でアドバイスできるか?
  • 無駄な支出や財産の流出を防ぎ、気付きや対処法をアドバイスできるか?

「今のやり方のままで良いですよ」という税理士よりも、「こうすれば事務員の工数が減ります」「法人全体の利益です」と提案してくれるパートナーを選びましょう。

ポイント4:顧問料を再調達コスト(専門スタッフの雇用コスト)と比較する

「顧問料が高いか安いか」だけで選ぶのは、社会福祉法人においては非常に危険です。判断基準としておすすめしたいのが「再調達コスト(内製化した場合のコスト)」という考え方です。

完全自計化コストを想定する 社会福祉法人の複雑な会計・税務をすべて自前で行う場合、専門知識を持つ職員を数人雇う必要があります。その際の「採用費+給与+社会保険料」が、本来の運営コスト(再調達コスト)です。

「外注領域」を明確にする 自法人でやるべき業務と、プロに任せるべき「外注領域」を切り分けましょう。

「手間」を減らして報酬を下げる 税理士の報酬は「作業時間」に比例します。DX化(資料の電子化)などで税理士の手間を減らす提案ができれば、高品質なサービスを適正価格で受けることが可能です。

単なる「安さ」ではなく、「専門職員を雇うより、この税理士に任せる方が費用対効果が高いか」という視点で選ぶのが正解です。

もし、この選定プロセスが自法人でできない場合は、選定プロセスだけを社会福祉法人に特化した税理士へ依頼を検討する方法もあります。税理士にとってはさほど難しくない業務ですし、法人にとっては本来必要ない無駄な報酬を長期的に払うより建設的なコストと言えます。

ただし、自計化してコストを削減できても、外部の税理士しか得られない情報もあることを考慮して下さい。他法人のやり方など自法人では到底思いつかないノウハウを持っている可能性があります。その法人にとってそのノウハウはプライスレスな価値である場合があります。

ポイント5:担当者の「社会福祉法人実務」の経験年数

代表税理士は社会福祉法人に詳しくても、実際の担当者が「社会福祉法人は初めてです」というケースは珍しくありません。

あるいは、社会福祉法人に詳しかった担当者が退職してしまって、後任の方が「社会福祉法人は初めてです」とか「新入社員です」というケースもあります。

契約前に担当者と面談する: 担当予定者が制度改正(平成28年改正など)の背景を理解しているか、実務経験が何年ありどのような事業を経験してきたのかを確認し、頼りになる方が良いと希望を言いましょう。

担当者を要望する:税理士法上は税理士業務は税理士しかできません。最終的な責任は税理士が負うものですが、実務レベルでの判断ミスを防ぐためにも、「無資格の担当者任せにせず、税理士本人が直接関与してくれるか」を確認することは、法人としての正当な権利です。

業界団体への関与:業界団体等で講師を務めていたり、常に最新の通知をチェックしている体制があるかは、長期的な安心感に直結します。

まとめ:法人の未来を守る「真のパートナー」選びを

社会福祉法人専門の税理士の見極め方を解説してきました。税理士なら誰でも社会福祉法人業務にしっかり対応できるというのは誤解です。

どの業界でもそうですが、優秀な税理士を探すのは簡単ではありません。

社会福祉法人は今、より高い透明性とガバナンスが求められています。「話が通じない税理士」との契約は、将来的な指導監査での大きなリスクになりかねません。

立花淳一税理士事務所は、社会福祉法人に完全特化した会計事務所です。 持続可能性の最大化を目指し、会計処理だけではなく、法人の健全な経営と、地域福祉への貢献を会計の側面から強力にバックアップします。

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